かわさきあそび2014春号
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ARABAKIの舞台裏。 2006年4月。川崎町に大イベントがやってきました。それが「荒吐」(アラバキ)。東北地方最大の野外ロックフェスティバルです。 数万人規模のイベント運営に、自治体として何をすればいいか。町ではアラバキ支援対策室を設置して、ゼロからアラバキを盛り上げる協力体制を敷きました。まず問題になったのは人の移動に伴う周辺道路の渋滞対策と交通安全の確保。そして会場の防災・防犯体制。トイレ・ゴミなどの環境対応策、騒音対策も重要でした。 みちのく公園、町役場、警察、消防、観光協会、商工会など関係機関が運営方針を確認し合い、地元の飲食店関係者も加わって準備を進めました。会場周辺の町民に協力をお願いするため、役場担当者と企画会社が説明会を行ったり、当日の駐車場確保など、陰の苦労を重ねての開催でした。 企画会社から「地元の人も出演いただき、盛り上げたい」との申し出があり、川崎町のジュニアリーダーによる合唱や支倉豊年踊りも出演することに。川崎中学校吹奏楽部や川内太鼓は今では常連になっています。 2011年3月11日、あの大震災が起きました。期待していた町の人々も「今年は無理だろう」とあきらめたそうです。しかし主催のアラバキプロジェクト・菅氏の熱意により、時期をずらして夏の開催を決定。町全体が動き出しました。この年は開催前日に「荒吐宵祭」として町民も無料招待され、川崎中学校吹奏楽部も「宵祭」を盛り上げました。 そして9年。今年もみんなの夢をのせて、「アラバキ」がやってきます。東北最大の野外音楽イベント―川崎町の取り組み今年も「アラバキ」の季節がめぐってきました。川崎町で開催されるようになって9年。春一番のロックフェスティバルです。その成功をめざす、町の人々の活躍をご紹介します。今年も「アラバキ」の季節がめぐってきました。川崎町で開催されるようになって9年。春一番のロックフェスティバルです。その成功をめざす、町の人々の活躍をご紹介します。アラバキと川崎町2006.4.29-30川崎町エコキャンプみちのく開催がスタート(川内太鼓はこの年から参加)。2011.8.27-28震災を乗り越え、夏開催となった(川崎中学校吹奏楽部)。2013.4.27-28入場者は約4万6000人!2006年の2倍のスケールに。2006年当時のパンフレットなど。※p5にもARABAKIの紹介があります。荒吐は、東北の魂 「荒吐」――かつて東北地方に君臨した・蝦夷が守り続けた伝承といわれ、荒吐族の長・アテルイは大和朝廷の征夷大将軍・坂上田村麻呂と戦った勇士として歴史に名を刻んでいます。「荒吐」はそうした歴史の源流にもとづく「東北の魂」を示しています。 アラバキ・ロックフェスティバルは、こうした東北独自の歴史と文化、人間性を全国へ発信し、音楽との融合を通じて未来への創造的な生き方をめざす「祭」です。 ロックのエネルギーを受け止める、広大でロケーションのよい『エコキャンプみちのく』は会場として最適だと思いますし、桜を見て感動する海外アーティストもいます。川崎町の皆さんとの相互協力をさらに高めてオリジナリティある内容にしていきたいですね。私は’10年の「忌野清志郎トリビュートライブ」、’11年の「何ニモ負ケズ」とした活動が特に印象に残っていて、いいコンサートができたと思っています。 今年のアラバキも、熱いハートのアーティストがたくさん参加してくれます。さあ、みんなで「荒吐」を楽しみましょう!!えみしARABAKI PROJECT より01かわさきあそび

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